日本は高度科学技術の推進を背景にものづくりを産業基盤として発展してきた。特にロボット分野では技術革新は顕著であり、また、コンピュータ、ネットワークや情報技術を活用した組込みシステムによる製品、サービスの高機能化もめざましく、高度情報化社会、少子高齢化社会への対応や地球環境問題への対応とあわせて世界的に豊かな社会づくりに貢献している。こうした技術革新と製品サービスの高機能化は、研究開発製造を進める多くの科学者、技術者により支えられているといえる。
一方、将来の科学者、技術者を育む教育分野に目を向けると、小中学生の理科離れや大学工学部志望者の減少等、日本のものづくりを支える人材の減少が見られ、これは産業競争力の低下という事態を引き起こす危険性をはらんでいる。
将来においても科学技術による世界への高い貢献を進め、日本の産業競争力を高めるには、それを支える人材の育成が重要である。
我々はこの問題に対処すべく小中高校生対象に、ロボットをつくり動かし課題にチャレンジする国際的なロボットコンテスト(World Robot Olympiad)を2004年より毎年開催してきた。WROは子ども達の創造性と問題解決力を育成することを目的に、日本全国の小中高校生を対象に各地予選会、全国大会、さらには国際大会まで実施されている。多くの科学・技術体験機会を提供することで理数分野、科学・技術分野への興味関心を高め、小中高校生のものづくりへの意欲向上につなげている。また、WRO国際大会への派遣、協力によって国際交流をはかるとともに子ども達が国際協調と国際競争力を身に付けることにより将来的に世界に貢献し科学技術創造立国日本を支える科学者、技術者の育成を目指した活動となっている。2008年のWRO国際大会は横浜市で開催され、21カ国地域約700名の小中高校生が集まり盛況のうちに無事終了した。
今後はこれまでの活動に加え、教育シンポジウム等の子ども達の指導育成にあたる教員・指導者への支援活動も展開し、より多くの子ども達への活動機会、教育実践機会を広めていく。我々はこうした子ども達の育成事業を産学官連携ボランティア・ベースの非営利活動を継続的に進め、かつ事業規模拡大に対応した企業団体からの協力受付を可能とする信用性をもった組織として特定非営利活動法人WRO Japanを設立する。
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